ポーカー基本編

オッツとアウツ

皆さん、こんにちは。こんばんわ。kazuniiiです。

今日は、オッツとアウツについて、解説します。

ポーカー初心者

オッツとアウツって大事なの?

断言できます。オッツとアウツを理解することはポーカーをするでめちゃくちゃ大事です。

この概念を理解することで、ポーカーに対する理解も深めりますし、何より期待値の低い、無謀なコールをすることが減り、間違いなくポーカーの成績が向上すると思います。

数学の確率に話が出てくるので、嫌になる方もいるかもしれませんが、できるだけわかりやすく解説するのでお付き合い頂ければ幸いです。それでは行きましょう!!!

オッツとは?

オッツとはポーカーに限って使われる言葉ではありません。

競馬や競艇などで自分が勝った馬などが当った時にかえってくる見返りのことをオッツと言いますね。

オッツが2倍なら1万円が2万円になり、オッツが10倍なら1万円が10万円になると言った感じです。

このように、オッツとは投資と見返りの比率のことを言います。投資に対して見返りが小さいときは「オッツが悪く」といい、投資に対して見返りが大きいときは「オッツが良い」と言います。

それではポーカーにおけるオッツと何でしょうか。

ポーカーにおけるオッツ(ポットオッツ)

  ポットのチップ量と誰かのベットに対してコールする必要なチップ量の比率のこと

例えば、ポットに100ドルあったとします。他のプレイヤーが50ドルのベットをしてきました。コールするためには50ドル必要です。

このとき、もしショーダウンまで行き勝てば50ドルの投資で200ドルを得ることができます。

この場合、オッツは4倍であると言ったりします。(日本では自分が投資した金額も入れて、計算するのが一般的です。)

これが、ポーカーにおけるポットオッツの考え方です。

欧米ではポットオッツという言葉を使うときに、日本と違って自分の投資額は入れないのが一般的です。上記の例では50ドルの投資で150ドルを得ることができるのでオッツは3倍と言えます。このように、オッツは日本式と欧米式で定義が違うので注意してください。このサイトでは日本式の定義で話を進めたいと思います。

ポットオッツはなぜ重要?

相手の自分の手もオープンした状態でポーカーするとします。

あなたはKKを持っていて、相手はAAを持っており、 プリフロップ でのオールイン 勝負になったとします。

KK側の勝率は約20%です。

ポットに100ドルあり、AA側が残り20ドルをオールインしています。KKはこのオールインにコールするべきでしょうか?

そこで、役に立つのがポットオッツの概念です。ポットオッツは20ドルの投資で140ドルを獲得できるので7倍となります。つまり、7回に1回以上勝てればいいのです。

ここでポットオッツから必要勝率を計算します。

必要勝率=100÷(ポットオッツ)

この場合、必要勝率=100÷7=14.2%となります。KK側の勝率は20%(5回に1回は勝つ)なのでこの場合コールするのが利益的であることがわかります。

このように、ポーカーでは一見すると不利な勝負(勝つ見込みが低い勝負)でもポットの額を見ながら、投資に対する見返りが大きければ、その勝負に乗った方が利益的な場面があります。このような場面を適切に見極め、判断を下すためにもポットオッツの考え方は非常に重要です。

アウツとは?

アウツ とは、現在は負けているがそのカードを引けば手が強くなり、逆転できるカードのことです。ストレートドローやフラッシュドローのときによく用いる言葉ですね。

例えば、相手のハンドがA♦A♡ で自分のハンドが8♦7♡だったとします。

フロップが K♠6♡5♣ というカードがでました。

あなたは現状では何も役がなく、相手に負けています。(相手はAのワンペア)

しかし、ターン以降で9か4が出れば、ストレートが完成し、相手を逆転することができます。

このようなカードをアウツといい、この場合のアウツは9♠,9,♦,9♣,9♡,4♠,4♦,4♣,4♡の8枚のカードがそれに当たります。

アウツから役が完成する確率を求めよう!!

 上記の例で実際に役が完成する確率はどのくらいなのでしょうか?に計算できるのでやってみましょう。

フロップまでカードは開かれているので、残るカードはターンで1枚、リバーで1枚ですね。

上の例をおさらいすると・・・

相手・・・A♦A♡ 、自分・・・8♦7♡、フロップ・・・K♠6♡5♣

アウツ・・・9♠,9,♦,9♣,9♡,4♠,4♦,4♣,4♡の8枚のカード

普通、他の人に配られたカードはわからないので、自分の目からは ホールカード2枚 と コミュニティカード 3枚が見えています。つまり、残りのカードは52枚ー5枚=47枚です。

したがって、ターンでアウツである8枚のカードが出る確率は8÷47=約17%

また、ターンでアウツが出なかったとき、リバーでアウツである8枚のカードが出る確率は8÷46=約17%

つまり、1回のチャンスで17%の確率でアウツが引けるので、フロップまで見えている段階で、ターンもしくはリバーでストレートが完成する確率は約17%×2=34%となります。

これがアウツが引ける確率の計算方法です。

kazuniii

『数学嫌いだから上のような計算はしたくない!!』という方や、『理解はできるけど上記の計算をいちいちするのは面倒くさい!!』という方もいらっしゃると思います。(自分もそうです笑)

そんな方のために、アウツを引く確率について%、2%の法則」というものが存在します。簡易的な計算の方法で厳密な値からは若干離れるのですが、だいたい正しいので自分はこちらでアウツの引ける確率をプレイ中に計算しています。初心者の方は特にこちらで計算してみてください。下で解説しますね。

 4%、2%の法則

まず、アウツの枚数を数えてください。

フラッシュドロー ならアウツは9枚、 オープンエンドストレートドロー なら8枚、 ガットショットストレートドロー なら4枚という感じですね。

4%、2%の法則

〇フロップの段階、つまりターン、リバーと開くカードが残り2枚の場合は

           アウツが引ける確率 =(アウツの枚数)× 4%

〇ターンの段階、つまりリバーしかなく開くカードが残り1枚の場合は

           アウツが引ける確率 = (アウツの枚数) × 2%

アウツが8枚なら・・・

 残り2枚で アウツが引ける確率 = 8 枚 × 4% = 32%

 残り1枚で アウツが引ける確率 = 8枚 × 2% = 16%

というような感じです。明らかに計算しやすいと思います。厳密な値とは若干離れますが、初心者のうちは誤差の範囲です。この計算方法で全然問題ないので使ってみてください。

ポットオッツとアウツ

ポットオッツとアウツのそれぞれを理解できたら、これらを組み合わせて実際のプレイの中で適切にアクションするための判断材料にしましょう。

例題で解説しますね。みなさんもすぐに解説を見ずに自分で考えてみてください。

《例題1の解答》

~ポットオッツの計算~

まず、ポットオッツを計算しましょう。

あなたは、この場合200ドルの投資で500ドルを得ることができるので

ポットオッツは500÷200=2.5倍となります。よって、

   【必要勝率】  100÷ 2.5 = 40% 

             (200÷500=40%でも可)

 つまり、勝率(フラッシュ、ストレートが完成する確率)が40%以上あればコールすることが利益的であると言えます。

~アウツから勝率の計算~

それでは、勝率の(フラッシュ、ストレートが完成する確率)の計算です。

アウツは残りの♡が9枚とA、9の各4枚ずつです。A♡、9♡は両方にかぶっているので、

   【アウツの枚数】  9+4×2-2=15枚

これは、フロップでのオールインなので、残り2枚の開くカードがあるので、4%の法則から

   【勝率】  15枚 × 4% =60%

よって、勝率60% > 必要勝率40% となり、コールするべきだとわかりますね。

例題2

あなたは UTG でQ♡Q♦を持っています。プリフロップにおいて、3BBにレイズしBTN のプレイヤーがコールしヘッズアップになりました。

ポット 15ドル    フロップ・・・A♡K♦J♠

あなたは、8ドルの CB を打ったところ、25ドルのオールインが返ってきたとします。

さあ、あなたはコールするべきでしょうか?

※この場合、相手がブラフしている可能性はなく、相手は少なくともAかKは持っており、現状では負けています。しかし、プリフロップのアクションからAA、KKの可能性はないものとして考えてみてください。

~ポットオッツの計算~

まず、ポットオッツを計算しましょう。

あなたは、この場合17ドルの投資で65ドルを得ることができるので

ポットオッツは65÷17=3.8倍となります。よって、

   【必要勝率】  100÷ 3.8= 26% 

               (17÷65=26%でも可)

つまり、勝率が26%以上あればコールすることが利益的であると言えます。

~アウツから勝率の計算~

それでは、勝率の計算です。この場合アウツに成り得るカードは何でしょうか?

まず、ストレートを完成させたら、勝てそうですね。つまりTの4枚はアウツになります。

また、Qを引いて、セットができた場合も勝てそうです。残り2枚のQもアウツと呼べそうです。

   【アウツの枚数】  4+2=6枚

これは、フロップでのオールインなので、残り2枚の開くカードがあるので、4%の法則から

   【勝率】  6枚 × 4% =24%

よって、勝率24% < 必要勝率26% となり、フォールドするべきだとわかりますね。

※注意※上記はAやKなど、相手が有利になるカードが出る可能性は考えていません。このような場合はQがアウツにならない可能性もありますし、相手がAQやKQを持っていた場合はTがアウツにはなりますが引けて引き分けななので、期待していた額は手に入りません。このようなことを考えると必要勝率は26%からもう少し高くなりそうなので、勝率24%ではやはりコールできませんね。

これで今回の記事はおわりです。オッツとアウツのこと理解できましたか?間違いなく、あなたのポーカーを上達させてくれる概念なのでぜひ、日ごろのプレイに生かしていただければと思っています。

それではまたお会いしましょう。Enjoy Poker!!!