ポーカー基本編

スタッツとプレイスタイル

こんにちは。こんばんわ。Enjoy Pokerしてますか?kazuniiiです。

今回は NLH における、スタッツとプレイスタイルについて解説していきたいと思います。

ポーカー初心者

スタッツって何?大事なの?

そもそも、pokerに限らずスタッツ(stats)とはスポーツでチームや個人での成績を表す値のことです。野球でいうと打率やホームランの数、サッカーでいうシュートの本数などがスタッツにあたります。

じゅあ、「ポーカーにおけるスタッツってなに?」って話です。

ポーカーにはいろんなスタッツが存在し、その値を見るだけでその人のプレイスタイルがわかります。上手か下手かもだいたいわかります。

この記事では、 NLH でおさえておくべきスタッツを紹介し、その値の重要性について解説していきます。そして、その値を理解すると、プレイヤーのプレイスタイルが見えてくるので、そこまで踏み込んでいこうと思っています。それでは行きましょう!!!

kazuniii

ポーカーにおいてスタッツはとても重要です。スタッツを見れば、相手のプレイスタイルがわかります。相手のプレイスタイルによって、同じハンドでも選択するアクションが変わってきます。『ふつうはフォールドだけど、このプレイヤーにはコールできる!』みたいな感じです。この記事がプレイ中の大事な場面で正しい判断を下すための資料になれば幸いです。

スタッツについて

代表的なスタッツを紹介します。

押さえておくべき代表的なスタッツ
  • VPIP: プリフロップ の参加率
  • PER: プリフロップ においてレイズでの参加率
  • 3Bet%: プリフロップ において、 オリジナルレイザー に対して、 3Bet する確率
  • Fold to 3 Bet%:相手に 3Bet された場合にフォールドする確率
  • AF(Agg):アグレッションファクターの略。   ポストフロップ において、(ベット + レイズ の回数)÷ コールの回数 という割合
  • CB%:ポストフロップにおいて CB を打つ確率
  • Fold to CB%:相手の CB に対しておりる確率
  • WTSD%:フロップまで進んだとき、さらにショーダウンまでいく確率
  • W$SD%:ショーダウンして、勝っていた確率

細かく分ければ、まだまだたくさんあるのですが、上記で示したものが特に重要で、これを知っていれば基本的には困らないと思います。そういうものなのか、なぜ重要なのか、その値で何がわかるのか、詳しく解説していきますね。

VPIP

VPIP は Voluntarily Put Chips In Pot % の略で、NLH のスタッツの中で一番重要な値です。プリフロップにおいて、自分からチップを払ってゲームに参加して確率を表します。(チェックで回ってきた BB は除きます。)

VPIPが100%ならプリフロップにおいては、どんなハンドでもチップを払ってゲームに参加するし、VPIPが10%なら10回に1回の割合でしかチップを払ってゲームに参加しないということになります。

VPIPの適正値・・・18% ~ 30%

※6人テーブルのキャッシュゲームの場合

 下のプレイスタイルの分類のところで詳しく話しますが、VPIPの値によって、プレイスタイルが タイトルース に分けられます。上の数字で18%~24%の間だと『タイト』、24%~30%の間なら『ルース』みたいな感じです。

また、ポーカーをしていると極端にVPIPが高いプレイヤーに出会うことがあります。VPIPが40%以上あるプレイヤーは弱いハンドでゲームに参加しすぎています。もし、あなたのVPIPが高すぎる場合は参加するハンドを見直すとともに、相手のプレイヤーがそういうプレイヤーの場合は フィッシュ である可能性が高いので多くのチップを奪うチャンスかもしれませんよ。(ごく稀にVPIPは高いけど、めっちゃ強いプレイヤーがいるので注意してください笑)

スターティングハンドの強さとポジションについて こんにちは。こんばんわ。皆さん、楽しくポーカーしてますか?kazuniiiです。 今回はテキサスホールデムをプレイする上で重要な...

PFR

PFRはPreflop Raise%の略で、プリフロップにおいて、レイズでポットに参加した確率を表します。(VPIPは レイズコール でポットに参加したときの確率です。)

PFRの適正値・・・10% ~ 20%

※6人テーブルのキャッシュゲームの場合

例えば、VPIP25%、PFR20%というスタッツはプリフロップにおいて全体の25%でレイズかコールでポットに参加し、全体の20%はレイズでポットに参加しているということになります。このプレイヤーはプリフロップではかなり高い確率でレイズでポットに参加してくることがわかりますね。

また、VPIP40%、PFR10%みたいなプレイヤーにときどき出会うことがあります。このプレイヤーはプリフロップにおいて、レイズすることが少ないことがわかります。 リンプ でポットに参加したり、相手のレイズに対して、リレイズすることが少ないことがわかります。

kazuniii

一般的にVPIPとPFRの差は大きくない方がいいです。さっきの例で言うと、後者よりも前者のほうがプリフロップにおいてはいいプレイをしていると言えます。初心者は特に リンプ はせず、ハンドを絞ってレイズでポットに参加するように心掛けましょう。

PFRの値でハンドが絞る

PFRの値で、相手のハンドを絞れることがあります。

例えば、PFRが3%のプレイヤーがレイズしてきたとします。このレイズはかなり強いハンドであることが予想でできます。プリフロップにおいて、スターティングハンドの上位3%はAA、KK、QQ、AK です。PFRが3%しかないプレイヤーがレイズしてきた場合は上記のハンドである可能性が高いです。AQ、KQ、JJ などのハンドは残念ながらフォールドしなければなりません。

このように、PFRの値を見て、そのレイズがどれくらい強いのかが判断できます。同時にそのプレイヤーのポジションもあわせてみるとより相手の持っているハンドが絞れるのでポジションとPFRの値に注目して、相手のハンドを予想してみてください。

3Bet%

プリフロップにおいて、 3Bet する確率です。3Betできる状況というのはテキサスホールデムにおいて、そんなに多くないので必然的に確率は低くなります。

3Bet%の適正値・・・6% ~ 9%

※6人テーブルのキャッシュゲームの場合

3Bet%が極端な値をとるプレイヤーもときどき見られます。(0%とか15%)このようなプレイヤーがいるときは大きなチャンスです。相手は3Betを「しなさすぎ」か、「しすぎ」のどちらかなので、この性質にあわせて積極的に エクスプロイト しましょう。

Fold to3Bet%

プリフロップにおいて、 相手の 3Bet に対してフォールドを選択する確率になります。相手の3Bet に対して、どうアクションするかはプリフロップにおいて、一番難しい場面だと思います。下の適正値を頭に置きながら、相手のプレイスタイルともに、この値に注目すると 3Bet するべきか否かの判断基準になるので重要なスタッツにひとつと言えます。

Fold to3Bet%の適正値・・・60% ~ 70%

※6人テーブルのキャッシュゲームの場合

AF(Agg)

 AF(Agg)はアグレッションファクターと呼ばれ、ポストフロップにおいて、どのくらいアグレッションが高いかを表す指標です。基本的には(ベット + レイズ の回数)÷ コールの回数 のことです。(※HUDによっては違う定義の場合があります。)

AFが高ければ、自分から ベットレイズ をする アグレッシブ なプレイヤーであり、低ければコールの割合が多いパッシブなプレイヤーであることがわかります。

AF(Agg)の適正値・・・2 ~ 3

※6人テーブルのキャッシュゲームの場合

CB%

CB%とは、コンテニューションベットを打つ割合です。 CB が一般的になってきた現代において、相手がどういうハンドでCBを打ってくるのかを考えることが重要です。相手の CB% が高ければ広いハンドでコールやレイズできますし、相手のCB% が低ければある程度ハンドを絞ってコールやレイズをしなければなりません。このように、相手のCB%に注目することで相手のCBに対して、こちらのアクションを判断する基準にすることができます。

CB%の適正値・・・60% ~ 70%

※6人テーブルのキャッシュゲームの場合

Fold to CB%

ポストフロップにおいて、 相手の CB に対してフォールドを選択する確率になります。相手のCB に対して、どうアクションするかは利益、損失に大きく影響します。下の適正値を頭に置きながら、相手のプレイスタイルともに、この値に注目すると 自分が CB するべきか否かの判断基準になるので重要なスタッツにひとつと言えます。

Fold to CB%の適正値・・・50% ~ 60%

※6人テーブルのキャッシュゲームの場合

WTSD%

WTSD%とはフロップまで進んだプレイヤーがさらにシューダウンまで進む確率を表します。この数値が低いとショーダウンに行く前に自分がフォールドするか相手をフォールドさせていることが多いことがわかります。この数値が高いとフォールドする可能性が低く、ショーダウンまでいく可能性が高いプレイヤーであることがわかります。

WTSD%の適正値・・・20% ~ 30%

※6人テーブルのキャッシュゲームの場合

ときどき、この値が適正値よりも極端に高いプレイヤーが見られます。こういうプレイヤーは勝つ見込みの低いハンドでも希望を捨てずにコールでついていく傾向があります。こういうプレイヤーにブラフは有効ではないので頻度を抑えましょう。逆に、自分のハンドが強い場合は積極的にベット、レイズを行い、相手からより多くのチップを奪いましょう。

kazuniii

このようなプレイヤーを「コーリングステーション」と呼んだりしますよ。

W$SD%

W$SD%はショーダウンしたときの勝率を表します。この数字が低いとショーダウンした際に負けている場合が多く、この数字が高いと逆にショーダウンした際に勝っている場合が多いことがわかります。

W$SD%の適正値・・・50%

この値は極端に低い場合はもちろんダメです。自分が弱いハンドのとき、また相手が強いハンドのときにショーダウンしすぎています。

しかし、高すぎてもよくないのです。高すぎるということは確実に勝てる場面でしか、ショーダウンしていない。逆に言えば、そのとき以外は降りていることになります。なので、W$SD%が高い=強いプレイヤーではないのです。

HUDについて

現状において、ポーカーする場面はライブポーカーかオンラインポーカーの2つの場合に分けられます。ライブポーカーでは上記のスタッツを正確に数字で表すことはありません。(正確にデータをとれば、数値化できないことはないがそんなことしている人はほぼいない。)

一方、オンラインポーカーでは上記のスタッツを自動で集計し、数値化してくれる超便利なツールが存在します。この、ツールをHUD(ヘッツアップディスプレイ)と言います。

有名なHUDにポーカートラッカー4やホールデムマネージャー3などがあります。PokerStarsなどの大手のオンラインポーカールームではこのようなHUDの使用が認められているので、かなりのプレイヤー上記のソフトを導入し、相手のスタッツをみながらプレイし、自分のスタッツをみてプレイの反省などをしています。

また、現在、日本でユーザー数を伸ばしているKKポーカーでは、アプリの中にHUDの機能が入っています。(有料です。)

初心者のうちは良いですが、オンラインポーカーである程度成績を残そうと思ったら、導入するのをオススメします。相手の分析や自分のプレイの振り返りにぜひ活用してみてください。

4つの代表的なプレイスタイル

最後にプレイスタイルのついて、触れておきましょう。ポーカープレイヤーは一般的に4つのプレイスタイルのどれかに分類されます。

テキサスホールデムでは、プリフロップでのプレイスタイルで タイトルースに分けられ、ポストフロップでのプレイスタイルで アグレッシブパッシブ に分けられます。

この組み合わせで4つのスタイルに分類されるわけですね。詳しく解説していきます。

①タイトアグレッシブ

まず、タイトとはプリフロップで参加するハンドを比較的絞って、プレイするスタイルです。なので、VPIP や PFR が比較的低いプレイヤーがこのスタイルになります。(だいたい、VPIPが18%~24%くらいのプレイヤー)

また、アグレッシブというのは ポストフロップ で、CBなどを積極的に打っていき、ドローハンドでコールやレイズをするなど、ブラフも混ぜながら積極的にアクションするプレイヤーを指します。

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タイトアグレッシブは、もっとも推奨されているプレイスタイルです。初心者の方はまず、このプレイスタイルでプレイすることをオススメします。

②ルースアグレッシブ

ルースとは、タイトの反対でプリフロップにおいて比較的広いハンドでゲームに参加するプレイスタイルです。なので、VPIP や PFR が比較的高いプレイヤーがこのスタイルになります。(だいたい、VPIPが24%~30%くらいのプレイヤー)

また、アグレッシブというのは上記の同様に ポストフロップ で積極的にアクションするプレイヤーを指します。

ルースアグレッシブは上級者向けのプレイスタイルです。広いハンドでゲームに参加するため、相手からチップを奪えるチャンスも増えますが、同時にチップを失ってしまうリスクを高いです。 ポストフロップで難しい判断を迫られる場面が多く、ハンドリーディング の精度を高め、場面に応じて適切にアクションを選択できなければ簡単にチップを失います。スキルがとても必要になってくるので、初心者の方はタイトにプレイする方がいいと思います。

③タイトパッシブ

タイトは上記で説明した通りですね。

パッシブとは、 ポストフロップ で消極的なプレイを好むプレイヤーです。つまり、 レイズベット よりも コールチェック のような消極的なプレイを多く用います。

パッシブなプレイヤーはレイズやベットをすることが少ないので、こういうプレイヤーがレイズやベットをしたときは要注意です。強いハンドを持っている可能性が高いので安易にコールはレイズをしないようにしましょう。

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このような、タイトパッシブなプレイヤーをロックと呼んだりします。岩ののように固く、堅実なプレイヤーであるということです。大きく負けることが少ないプレイスタイルですね。

④ルースパッシブ

プリフロップに広いハンドで参加し、ポストフロップ以降、消極的プレイ(チェックやコール)を好むプレイスタイルのことです。

このようなプレイヤーはポーカーをあまり学んでおらず、「とりあえず次のカードが見たいからコール」みたいな感じで、何も考えずにプレイしているプレイヤーが多いです。

ポーカー界ではこのようなプレイヤーを フィッシュ と呼び、あなたはタイトアグレッシブにプレイすることでこのプレイヤーから多くの利益を得ることができると思います。

以上で今回の記事は終了です。

まず、テキサスホールデムにおける一般的なスタッツを覚えて、スタッツが適正値に収まるようにプレイしましょう。適正値が理解できれば相手のプレイのどこに弱点があるのかを見極めることができますし、フィッシュは誰なのかもわかります。

スタッツの理解があなたのポーカースキルの向上になることを願っています。それではまたお会いしましょう。Enjoy Poker!!!